在来作物の思い出。在来作物で料理教室!
昨年、稲垣先生のフィールドワークに連れて行っていて、焼津で3つの在来作物が見つかりました。
あまりに嬉しかったので(笑)、大富里芋と大井川生姜を使って11月にお料理教室を開きました!私の好きな野菜をそろえたので、在来作物以外の野菜も含まれてますが(笑)
かめのまちづくり 平成25年11月6日
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11月3日(日)、焼津公民館にてつる屋のイベント 第2回「土鍋でごはん!」を行いました!参加者は、つる屋のメンバーを合わせて11人。短い広報時間でしたが、よく集まってくれました。
お品書き
生姜と桜エビの香り土鍋ごはん
カリカリあげ豚の香味ごまみそあ
ジューシーレンジカブとレンコンのホットサラダ
玉ねぎスープ
柿の豆腐クリーム添え
生姜湯
聞いただけでもおいしそうでしょ?
でも、メニューを考えるのって大変!つる屋の売りはおいしくて新鮮な、地元の農家さんの野菜や果物。集めるのだけでも大苦労です。イベントの頃、ちょうど食べごろの旬の食材で、素材を生かし、なおかつおいしく、簡単に…。ここは、いつもぎりぎりまで悩むところです。今回は、私の自慢のレシピをそろえてみました!

今回のスペシャル食材は、もちろん2つの在来作物。川村さんの大井川生姜と滝井さんの大富里芋でした。その他にも、小畑さんのお米農家さんのコシヒカリ、栄町の大石さんの瑞々しいカブとおいしいものまんさいです!
さて、調理する前の自己紹介。どうしてこのイベントに参加してくれたの?と聞いてみました。
「以前から、かめちゃんの野菜の話を聞いていて、一度参加してみたかったのよ!」という方。「川村さんの生姜、テレビで取り上げられたのを見て。実は私、川村さんの知り合いなの!」という方。「料理が全然できないので、色々覚えたくて…」とか。参加する理由って、様々なんだなあとつくづく思いました。改めて、おもしろい!!
さて、調理開始です。ベテランのお姉さま(笑)たちはテキパキと、そして不慣れなものもそれなりに。でも、みんな楽しそう。うちのイベントでは、つまみ食いも楽しみの一つ。みんなあちこちで口に放り込んでは「おいしい!!」を連発!つまみ食いって、料理を作るものの特権だと思うのですよ。お行儀悪いけど、最高ですよね!
さて、鍋奉行がつくった土鍋のごはん。生姜と桜エビがたっぷりです。どうですか、圧巻でしょ!

ほかの料理も次々とできて、机の上に並べられました。

自慢の里芋は2種類のお塩で。私おすすめ、ごま塩と、なんと漬物用のお塩!これが昆布ととんがらしが入っていて、いいアクセントになってくれます。
みんな、お料理を食べる顔が幸せそう。「香りがいいね」とか「このさといものねっちりした感じ。初めて!」とか、「カブがジューシー!こんな食べ方したことない!」とか、聞こえてくる声に、また幸せになります。(残念ながら、私本人は、緊張のため味も分かりませんし、のども通りませんでしたが…笑)
仕上げは格別香りのよい生姜湯を。これは、生姜のジャムをお湯で溶かしたもの。辛みが強く、パンチのある大井川生姜。風邪もいっぺんに吹き飛びます!前に座っていたお姉さまが「体があったまる…」とほっこりした表情になりました。
今回は、焼津で発見された在来作物があったからこそ、できた企画です。
大井川生姜、大冨里芋、どちらも胸を張っておすすめできる、貴重でおいしい食材。
でも、実際に際に畑へ何度か伺い、お話を聞かせてもらって改めて感じたのは、農家さんたちにとって、自分の愛情をかけて育ててきた作物は、人とつながるためにあるのだなあということでした。
大井川生姜を作っている川村さんは、近所に生姜を配っています。「おいしいね、おいしいね」といって食べてくれる近所の人たちみんなに、生姜を分けてあげたい。そんな気持ちを感じました。大冨里芋を作っている滝井さんは、里芋の種をおかあさんから受け継ぎました。「大切な種を絶やしたくない」そんな思いを感じます。きっと、代々作っている野菜たちを通して、作り手の思いもまた、伝わっていくのだろうと思います。
「在来作物って聞いたことがないわ」という参加者たちに、それをどのくらいうまく伝えられたかどうかは分かりませんが、作り手のあったかな気持ちを、少しでも持ち帰ってくれたらいいなあと思います。
帰り際、参加してくれたお友達が、「どれも本当においしかったよ。また参加させてね!」とぽんと肩をたたいてくれました。本当にうれしい瞬間でした。
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今年もやります!在来作物のお料理教室!
第1弾 大井川生姜のお菓子教室もまだまだ募集中!
http://re2014913.eshizuoka.jp/d2014-10-13.html
第2弾 三右衛門芋 「芋祭り」について勉強しよう!
http://re2014913.eshizuoka.jp/d2014-10-20.html
第3弾以降は今しばらくお待ちください。請うご期待!!
あまりに嬉しかったので(笑)、大富里芋と大井川生姜を使って11月にお料理教室を開きました!私の好きな野菜をそろえたので、在来作物以外の野菜も含まれてますが(笑)
かめのまちづくり 平成25年11月6日
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11月3日(日)、焼津公民館にてつる屋のイベント 第2回「土鍋でごはん!」を行いました!参加者は、つる屋のメンバーを合わせて11人。短い広報時間でしたが、よく集まってくれました。
お品書き
生姜と桜エビの香り土鍋ごはん
カリカリあげ豚の香味ごまみそあ
ジューシーレンジカブとレンコンのホットサラダ
玉ねぎスープ
柿の豆腐クリーム添え
生姜湯
聞いただけでもおいしそうでしょ?
でも、メニューを考えるのって大変!つる屋の売りはおいしくて新鮮な、地元の農家さんの野菜や果物。集めるのだけでも大苦労です。イベントの頃、ちょうど食べごろの旬の食材で、素材を生かし、なおかつおいしく、簡単に…。ここは、いつもぎりぎりまで悩むところです。今回は、私の自慢のレシピをそろえてみました!

今回のスペシャル食材は、もちろん2つの在来作物。川村さんの大井川生姜と滝井さんの大富里芋でした。その他にも、小畑さんのお米農家さんのコシヒカリ、栄町の大石さんの瑞々しいカブとおいしいものまんさいです!
さて、調理する前の自己紹介。どうしてこのイベントに参加してくれたの?と聞いてみました。
「以前から、かめちゃんの野菜の話を聞いていて、一度参加してみたかったのよ!」という方。「川村さんの生姜、テレビで取り上げられたのを見て。実は私、川村さんの知り合いなの!」という方。「料理が全然できないので、色々覚えたくて…」とか。参加する理由って、様々なんだなあとつくづく思いました。改めて、おもしろい!!
さて、調理開始です。ベテランのお姉さま(笑)たちはテキパキと、そして不慣れなものもそれなりに。でも、みんな楽しそう。うちのイベントでは、つまみ食いも楽しみの一つ。みんなあちこちで口に放り込んでは「おいしい!!」を連発!つまみ食いって、料理を作るものの特権だと思うのですよ。お行儀悪いけど、最高ですよね!
さて、鍋奉行がつくった土鍋のごはん。生姜と桜エビがたっぷりです。どうですか、圧巻でしょ!

ほかの料理も次々とできて、机の上に並べられました。

自慢の里芋は2種類のお塩で。私おすすめ、ごま塩と、なんと漬物用のお塩!これが昆布ととんがらしが入っていて、いいアクセントになってくれます。
みんな、お料理を食べる顔が幸せそう。「香りがいいね」とか「このさといものねっちりした感じ。初めて!」とか、「カブがジューシー!こんな食べ方したことない!」とか、聞こえてくる声に、また幸せになります。(残念ながら、私本人は、緊張のため味も分かりませんし、のども通りませんでしたが…笑)
仕上げは格別香りのよい生姜湯を。これは、生姜のジャムをお湯で溶かしたもの。辛みが強く、パンチのある大井川生姜。風邪もいっぺんに吹き飛びます!前に座っていたお姉さまが「体があったまる…」とほっこりした表情になりました。
今回は、焼津で発見された在来作物があったからこそ、できた企画です。
大井川生姜、大冨里芋、どちらも胸を張っておすすめできる、貴重でおいしい食材。
でも、実際に際に畑へ何度か伺い、お話を聞かせてもらって改めて感じたのは、農家さんたちにとって、自分の愛情をかけて育ててきた作物は、人とつながるためにあるのだなあということでした。
大井川生姜を作っている川村さんは、近所に生姜を配っています。「おいしいね、おいしいね」といって食べてくれる近所の人たちみんなに、生姜を分けてあげたい。そんな気持ちを感じました。大冨里芋を作っている滝井さんは、里芋の種をおかあさんから受け継ぎました。「大切な種を絶やしたくない」そんな思いを感じます。きっと、代々作っている野菜たちを通して、作り手の思いもまた、伝わっていくのだろうと思います。
「在来作物って聞いたことがないわ」という参加者たちに、それをどのくらいうまく伝えられたかどうかは分かりませんが、作り手のあったかな気持ちを、少しでも持ち帰ってくれたらいいなあと思います。
帰り際、参加してくれたお友達が、「どれも本当においしかったよ。また参加させてね!」とぽんと肩をたたいてくれました。本当にうれしい瞬間でした。
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今年もやります!在来作物のお料理教室!
第1弾 大井川生姜のお菓子教室もまだまだ募集中!
http://re2014913.eshizuoka.jp/d2014-10-13.html
第2弾 三右衛門芋 「芋祭り」について勉強しよう!
http://re2014913.eshizuoka.jp/d2014-10-20.html
第3弾以降は今しばらくお待ちください。請うご期待!!
2014年10月26日 Posted by つる屋 at 23:49 │Comments(0) │在来作物の思い出
在来作物の思い出
在来作物。
昨年の思い出です。焼津に在来作物があるっていうことを確認したときには感動しました!!
平成25年9月27日「かめのまちづくり」より
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今年、「プロジェクトZ 在来作物を楽しむ会」という会に入れていただきました。
今は、家庭菜園でも、また農業でも、苗や種を毎年買うのが当たり前。一代限りですが、品質も、比較的簡単に、同じ味、同じ大きさのものが採れます。
昔は、毎年農作物から種を採ったりしなければならず(自然に生えてくるものもありますが)、面倒だし、形も不揃い、味もまちまち、採れる時期もまばらで、おまけに病気に弱かったそうで。農家さんにとっては、本当に厄介だったろうと思います。でも、それだけに、その土地その土地で、個性的な、面白い野菜が採れていたんだとか。
このように、その土地その土地で生まれた、独特な性質をもつ品種を在来作物と言います。人によっては、味が格段に上!とおっしゃる方もいて・・・「今ではほとんど残っていない貴重品!」だと聞くと、食べてみたいですよね(笑)!!昔、どんなものが食卓に上がっていたのかも興味があるし!!
この貴重な品種を守りながら楽しむという活動、小さなブームとなっています。
今日は、このプロジェクトZの稲垣先生に同行させていたき、焼津の在来作物を調べてきました!
焼津市大富の農家さんのお宅では、里芋を見せていただきました。 ねっとり系のおいしいお芋だとか。
このお芋は、80年前くらいからあったのではないか。親が大切に育ててきたもので、絶やしてはいけないと、一生懸命守っているとのこと。
昔、ご自分が生まれた豊田では、お月見におだんごと、里芋をお供えしてたもの。また、この辺りでは見られなかったが、三右衛門新田では、秋にみんなで芋煮をするのが習慣だったとおっしゃってました。この辺一帯は、広く里芋の産地だったのでは?と想像されます。
里芋は、じめじめした土を好む。田んぼ土で育てると、いいものができるのだそうで、大富では、水をはった田んぼに里芋を植え、その後水を抜くというやり方をしていたところも多かったとか。
私は、里芋の茎を乾燥させた、「ずいき」が大好きなのですが、これは、赤い茎の種で、実がごりごりとしておいしくなく、逆に、この農家さんで育てているような、青い茎の種は、芋がおいしいが、茎をずいきにするとえごいということを、今回初めて聞きました。
このお宅では、分葱も昔からの種を採り続けているのだそうで、幸先のいいスタートになりました。

分葱を自分で育ててごらんと、いただきました。古くからのものだと思うと、感激!
次は、小浜の農家さんに白うりを見せてもらいに行ってきました。
このお宅は、昔はお茶とみかんを主にやっていやのだとか。4月にお茶の収穫が終わってからは(焼津の物は、早くに収穫できたんだそうですよ!!驚き!)茨城、福島、九州にお茶栽培の指導にまわったそうです。あまり知らなかったことですが、焼津のお茶って、質が良かったんでしょうね。他に、畑もあり、戦後まで三島人参のような長~い品種も扱ってたんですって!それも食べてみたかったなあ。
白うりは、まくわ瓜の類で、大きくなると果物のようなよい香りがします。
88歳のこの農家さんのご両親がどこかから種をもらってきたとおっしゃってましたから、すごく古いものだろうと想像できます。この辺りで作られる、ラグビー型のものではなく、丸い形。

比べてみると、一目瞭然でしょ?先生が、この辺りじゃ、こんな丸い形見たことない!!と嬉しそうにおっしゃってました。
我が家に行商に来てくれていたので、わたしにとっては懐かしの味!「あんたのおばあちゃんは、必ずこの丸い形のものを指定してきたんだよ」と笑ってました。
柔らかく、歯ごたえがいいこの白うり。近所の農家さんも種を欲しがるほどだったとか。肥料がきれると、苦みが出るんだとおっしゃってましたが、この苦みもまたおいしいんだ!!!ぬか漬け、うりもみが最高!!
最後は、大井川の農家さんへ生姜を見に行きました!
いつから植えられていたか分からないが、70年くらい昔のもではないかとのこと。砂地のような土質。「葉の先が枯れてしまって…」とおっしゃっていたが、砂地が水を保てないからかしら。今年は雨が少なかったから…
種(可食部のこと)を保存しておいて、次の年にまた植えるのだとか。近所の人が、おいしいのでこの種を分けてほしいともらいにくるんだとおっしゃってました。
帰りにたくさんお土産でいただいて、感激!!少し離れたところからでも、よい香りがふんわりと漂います。

あまりにたくさんだったので、先生は知り合いのレストランへおすそ分けしてきたんだそうで。「ジンジャーエールにしてみます!」とおっしゃっていたとか。自家製のジンジャーエール…飲んでみたい!!私の食卓にも、味噌といっしょに並びました。こぶりの葉生姜。香りがすごくよく、がつんと辛かった!明日は、生姜ごはんになる予定です!!
先に書いたように、今は在来作物をみかけることはほとんどありません。だから、「焼津みたいな、海に近いところに、こんなに古い種が残っているとは思わなかった!」と先生も喜んでらっしゃいました。
在来作物。
途絶えてほしくないとは思うのですが、これで有名になって、増産するために肥料をやりすぎたりすると、味が全く変わってしまっておいしくないんだそうです。だから、広めるのも難しい。
でもね、知っている人だけが、その土地で味わえるなんて、すごく素敵じゃなんですか!そういう意味では、地元の大きな武器になると思うんですよ!!
ですから、これらが買える場所は、お教えできませんが、いずれ、つる屋のイベントで使えればいいなあとひそかにたくらむ私でした。
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というわけで、在来作物を勝手にPRします!!
第1弾 大井川生姜のお菓子教室もまだまだ募集中!
http://re2014913.eshizuoka.jp/d2014-10-13.html
第2弾 三右衛門芋 「芋祭り」について勉強しよう!
http://re2014913.eshizuoka.jp/d2014-10-20.html
昨年の思い出です。焼津に在来作物があるっていうことを確認したときには感動しました!!
平成25年9月27日「かめのまちづくり」より
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今年、「プロジェクトZ 在来作物を楽しむ会」という会に入れていただきました。
今は、家庭菜園でも、また農業でも、苗や種を毎年買うのが当たり前。一代限りですが、品質も、比較的簡単に、同じ味、同じ大きさのものが採れます。
昔は、毎年農作物から種を採ったりしなければならず(自然に生えてくるものもありますが)、面倒だし、形も不揃い、味もまちまち、採れる時期もまばらで、おまけに病気に弱かったそうで。農家さんにとっては、本当に厄介だったろうと思います。でも、それだけに、その土地その土地で、個性的な、面白い野菜が採れていたんだとか。
このように、その土地その土地で生まれた、独特な性質をもつ品種を在来作物と言います。人によっては、味が格段に上!とおっしゃる方もいて・・・「今ではほとんど残っていない貴重品!」だと聞くと、食べてみたいですよね(笑)!!昔、どんなものが食卓に上がっていたのかも興味があるし!!
この貴重な品種を守りながら楽しむという活動、小さなブームとなっています。
今日は、このプロジェクトZの稲垣先生に同行させていたき、焼津の在来作物を調べてきました!
焼津市大富の農家さんのお宅では、里芋を見せていただきました。 ねっとり系のおいしいお芋だとか。
このお芋は、80年前くらいからあったのではないか。親が大切に育ててきたもので、絶やしてはいけないと、一生懸命守っているとのこと。
昔、ご自分が生まれた豊田では、お月見におだんごと、里芋をお供えしてたもの。また、この辺りでは見られなかったが、三右衛門新田では、秋にみんなで芋煮をするのが習慣だったとおっしゃってました。この辺一帯は、広く里芋の産地だったのでは?と想像されます。
里芋は、じめじめした土を好む。田んぼ土で育てると、いいものができるのだそうで、大富では、水をはった田んぼに里芋を植え、その後水を抜くというやり方をしていたところも多かったとか。
私は、里芋の茎を乾燥させた、「ずいき」が大好きなのですが、これは、赤い茎の種で、実がごりごりとしておいしくなく、逆に、この農家さんで育てているような、青い茎の種は、芋がおいしいが、茎をずいきにするとえごいということを、今回初めて聞きました。
このお宅では、分葱も昔からの種を採り続けているのだそうで、幸先のいいスタートになりました。

分葱を自分で育ててごらんと、いただきました。古くからのものだと思うと、感激!
次は、小浜の農家さんに白うりを見せてもらいに行ってきました。
このお宅は、昔はお茶とみかんを主にやっていやのだとか。4月にお茶の収穫が終わってからは(焼津の物は、早くに収穫できたんだそうですよ!!驚き!)茨城、福島、九州にお茶栽培の指導にまわったそうです。あまり知らなかったことですが、焼津のお茶って、質が良かったんでしょうね。他に、畑もあり、戦後まで三島人参のような長~い品種も扱ってたんですって!それも食べてみたかったなあ。
白うりは、まくわ瓜の類で、大きくなると果物のようなよい香りがします。
88歳のこの農家さんのご両親がどこかから種をもらってきたとおっしゃってましたから、すごく古いものだろうと想像できます。この辺りで作られる、ラグビー型のものではなく、丸い形。

比べてみると、一目瞭然でしょ?先生が、この辺りじゃ、こんな丸い形見たことない!!と嬉しそうにおっしゃってました。
我が家に行商に来てくれていたので、わたしにとっては懐かしの味!「あんたのおばあちゃんは、必ずこの丸い形のものを指定してきたんだよ」と笑ってました。
柔らかく、歯ごたえがいいこの白うり。近所の農家さんも種を欲しがるほどだったとか。肥料がきれると、苦みが出るんだとおっしゃってましたが、この苦みもまたおいしいんだ!!!ぬか漬け、うりもみが最高!!
最後は、大井川の農家さんへ生姜を見に行きました!
いつから植えられていたか分からないが、70年くらい昔のもではないかとのこと。砂地のような土質。「葉の先が枯れてしまって…」とおっしゃっていたが、砂地が水を保てないからかしら。今年は雨が少なかったから…
種(可食部のこと)を保存しておいて、次の年にまた植えるのだとか。近所の人が、おいしいのでこの種を分けてほしいともらいにくるんだとおっしゃってました。
帰りにたくさんお土産でいただいて、感激!!少し離れたところからでも、よい香りがふんわりと漂います。

あまりにたくさんだったので、先生は知り合いのレストランへおすそ分けしてきたんだそうで。「ジンジャーエールにしてみます!」とおっしゃっていたとか。自家製のジンジャーエール…飲んでみたい!!私の食卓にも、味噌といっしょに並びました。こぶりの葉生姜。香りがすごくよく、がつんと辛かった!明日は、生姜ごはんになる予定です!!
先に書いたように、今は在来作物をみかけることはほとんどありません。だから、「焼津みたいな、海に近いところに、こんなに古い種が残っているとは思わなかった!」と先生も喜んでらっしゃいました。
在来作物。
途絶えてほしくないとは思うのですが、これで有名になって、増産するために肥料をやりすぎたりすると、味が全く変わってしまっておいしくないんだそうです。だから、広めるのも難しい。
でもね、知っている人だけが、その土地で味わえるなんて、すごく素敵じゃなんですか!そういう意味では、地元の大きな武器になると思うんですよ!!
ですから、これらが買える場所は、お教えできませんが、いずれ、つる屋のイベントで使えればいいなあとひそかにたくらむ私でした。
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というわけで、在来作物を勝手にPRします!!
第1弾 大井川生姜のお菓子教室もまだまだ募集中!
http://re2014913.eshizuoka.jp/d2014-10-13.html
第2弾 三右衛門芋 「芋祭り」について勉強しよう!
http://re2014913.eshizuoka.jp/d2014-10-20.html